「ふぐ肝特区」先送り
佐賀県と同県嬉野(うれしの)町が、無毒化したトラフグの肝を食用として認めるよう申請した「ふぐ肝特区」を巡り、内閣府の食品安全委員会の「かび毒・自然毒等専門調査会」は20日、無毒化フグについて「データが少なく、安全性を評価するのは難しい」との意見で一致した。
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20050421uj21.htm
とのことです。
まぁ、科学的にちゃんと根拠付けられていないと恐ろしいですからねぇ。
何しろ、フグ毒(テトロドトキシン)はものすごく強力ですから。
そのパワーは青酸カリの500倍とも言われています。
(青酸カリの致死量は200~300mgです)
そんな強力な毒素のカケラが、ちょっとでも混じっていようものなら一大事です。
また、たとえイケスの中で無毒化に成功したとしても、
流通の過程で「有毒フグ」が混入する可能性もなきにしもあらずです。
タグなどで識別するという手もなくはないでしょうが、
それでも「もしタグが取れたら・・・」などといった懸念はぬぐいきれません。
ですから、ふぐ肝特区はやや早計でしょうね。
しかしながら、ふぐ肝は食べてみたいものです。
アンキモや、カニミソ、レバー、フォアグラなど、
おおよそ「きも系」の食物(てか、肝なんだけど)は、
大概おいしいものばかりです。
(フォアグラは一度だけ食べたことがあります)
きっと、ふぐ肝もトロ~リとクリーミーにとろけるんでしょうなぁ。
そして旨味の洪水が口の中を襲うのでしょうなぁ!
これはいつか、生産・流通技術が確立された時までのお楽しみにしておきましょう。
それまでは、てっさや白子で我慢か。。(そんなもの食べるお金はないけどね)
ちなみに、フグが体内に毒を持っているのは、
「ピンチの時に体から滲ませて、周囲の敵を追い払うため」だそうです。
今まで「どうして食べられなきゃ効果の出ないような毒を持っているんだろう?」
と思っていたのですが、納得です。
まぁ、人間社会においても、
「こっち来るなよ」的なオーラを出している人はいますね。
でも、トラフグの肉が無毒であるように、
そんな奴も結構いい奴だったりします。
でも、クサフグやコモンフグのような奴だったら、
もはや救いようがありませんけどね。